――受講のきっかけは?
私は兵庫県の城崎温泉という温泉地で喫茶店を経営しています。城崎温泉は街全体が一つの旅館という考えのもと、旅館やお土産屋、遊技場、飲食店、そして外湯など、普通は一つの旅館の中にあるものやサービスが街全体に散らばっており、浴衣を着て外湯巡りや食べ歩きなど街全体でお客様が楽しめるようになっています。
私は喫茶店の経営者ではありますが、この城崎温泉で商売をしている全員でお客様をもてなすことを目指し、少しでも城崎温泉を訪れたお客様に満足していただけるようなサービスを提供したく、旅行者の目線で商品作りを行いたいと思ったことが受講のきっかけでした。
――資格取得後の変化
これまで食とツーリズムを考えた商品作りは行っておらず、受け身の姿勢で商売を行っていましたが、地域資源の活かし方や地域食材を利用したサービスの高め方などを学び、講座を受け改めて地元の食文化を見つめなおすことができ、商売においても地域活性化においても、フードツーリズムの大切さを感じました。
この事をきっかけに仕入れ先や地元の金融機関など、それぞれの幅広いネットワークから地域の食や観光にまつわる情報を得たり、その紹介で直接農家の方からこれまで知らなかったこだわりを聞くことが出来たりと、食を通し地域や様々な方との繋がりが出来ました。
――今後どのように資格を活かしたいですか?
地域や農家の方々との繋がりをお客様へのサービスにいかに活かしていくのか、現在考えているところです。お客様が何を求めて旅行に来られ、どういった体験をされたいのか、これまで漠然と考えていた事を体系的に考える事が出来るようになり、地域の食材毎に地域ならではの付加価値を加え、お客様に満足していただけるような商品を作りたいと思っています。
また、インバウンド旅行者の増加や泊食分離などの話題が多く、食とツーリズムはこれからますます注目されると思いますが、その期待に応えられるような地域の一員になりたいと思います。